[PressRelease] 15th Nov 2014

20141115_ChengBi_press2

Cheng Bi has been published in newspaper of GuanXiHuaWenShiBao.
程璧(チェン・ビー)が関西華文時報(2014年11月15日号)の新聞記事に掲載されました。


 [記事本文より抜粋]

【日中を翔る】
中国人女性アーティスト チェン・ビー(程璧)
デビューアルバムを日本国内でリリース
日中を代表する詩人の作品を歌に

中国人女性アーティストのチェン・ビー(程璧)が、デビューアルバム「詩遇上歌(PoetryMeets Song)」を日本国内でリリースした。谷川俊太郎や中国現代詩人の北島(ベイ・ダオ)など、日中を代表する詩人の詩に曲をつけた作品全9曲を収録している。発売は日中の文化交流を進める音楽レーベル「PANDA RECORD」。
本紙記者が新アルバムにかけた想いを聞いた。

ー日本で活躍することになったきっかけは?

チェン・ビー(以下、チェン) 私は中国の山東省で生まれました。両親の仕事が忙しかったので、4歳から祖母に育てられました。亡くなった祖母と四合院(中庭がある昔ながらの家屋)で一緒に過ごした時間は私の原点で、その思い出は今でも大切な宝物です。祖母は民国時代の生まれで、もし生きていれば90歳を越える年齢になっていますね。手先が器用で、窓に貼る切り紙(窓花)を作ってくれたのを今でも覚えています。祖母は草花や自然が好きで、よく民謡も歌ってくれました。
高校生になった頃から日本の文化に興味を持つようになって、それから日本語を一生懸命に勉強しました。北京大学の大学院に進んでからも、主に茶道や華道に関する日本の伝統芸術について研究しました。もちろん、日本の伝統芸術だけでなく、アニメや漫画も大好きでした。今考えると、ずっと日本の文化に触れる生活を送っていました。日本とは「運命の出会い」だったのかも知れませんね(笑)。
もう一つの出会いは、大学生の時に買ったクラシックギターです。ギターを弾いていると自然に言葉とメロディーが浮かんでくるんです。ギターを持って歌う事は自分の「本能」なんだなと感じました。その時に書いた曲を録音して、「晴日共剪窓」という自主制作のアルバムを作りました。アルバムのタイトルは、祖母が作ってくれた窓に貼る切り紙(窓花)にちなんで名付けたものです。
北京大学の大学院の二年目に、東京の企業にインターンシップとして参加する機会を得ました。これが初めての来日でした。一番印象的だったのは、東京の木々の緑色がとても鮮やかでキラキラしていた事です。日本の自然の美しさに触れて、やっぱり日本に来てよかったなって実感しました。日本での滞在中に日本人の友達もたくさんできました。半年のインターンシップを終えて中国に帰ったのですが、大学院を卒業した後は迷わず再び日本に来ました。インターンシップ時代に知り合った日本人の友達がいろいろとサポートしてくれました。日本に来る事が出来たのは、彼らのお陰だと感謝しています。日本に来てから、早速ライブハウスで演奏活動を始めました。ライブハウスで日本人アーティストと共演したことは、音楽の上でも大きな刺激になりました。
いまではすっかり日本での生活にも慣れました。最近は、中古で買った自転車で近所の街中を走っています。自転車をこいでいると、思わぬメロディーが浮かんだりします(笑)

谷川俊太郎に北島。著名な詩人が名を連ねています。
東京でライブ活動をしている時に、田原(ティエン・ユアン)さんという日本で活躍し ている中国人の詩人の紹介で、谷川俊太郎さんとお会いする機会を得ました。私は谷川さ んの「二十億光年の孤独」という詩集が大好きだったので、お会いできる事になって本当 に嬉しかったです。谷川さんは世界的に著名な詩人ですが、実際にお会いしたらとても優 しい方で、いろいろなお話をする事ができました。
谷川さんのお宅でパーティーがあったときに、私は腕を振るって餃子を作りました。谷 川さんはビックリするくらい餃子をたくさん食べてくれました。素晴らしい芸術を創るパ ワーの源は、たくさん食べる事なのかなって思いました(笑)。
ある日、谷川さんの「春の臨終」という詩を読んでいる時に、自然にメロディーが浮か んできました。早速、谷川さんに歌を聴いてもらいましたが、とても喜んでいただきまし た。本当に嬉しかったです。
中国現代詩人の北島(ベイ・ダオ)さんや西川(シー・チュアン)さんも、田原さんに紹介 していただきました。
詩人の方々と触れ合うなかで、彼らの詩を歌にしたアルバムを作ってみたいと思うよう になりました。早速、曲を作ってレコーディングを始めました。日本のライブハウスで知 り合ったミュージシャンもレコーディングに参加してくれました。アルバムのジャケット
写真は、日本を代表するリアリズム画家の野田弘志さんに撮影していただきました。アル バムの制作は本当にたくさんの方々に手伝っていただきました。心から感謝しています。
そうして生まれたアルバムが、今回リリースされた「詩遇上歌(Poetry Meets Song)」で す。たくさんの想いが込められている作品なので、ぜひ多くの方々に聴いていただければ 嬉しいです。
これからの夢は?
私は、音楽を通じて日本と中国の文化を繋げる架け橋になりたいと思っています。音楽 は国や民族を越えて人々の心を温める力を持っています。私が参加している「PANDA RECORD」という音楽レーベルは、日本と中国の文化交流を進めているレーベルです。中 国には、日本や世界ではまだ知られていない素晴らしいアーティストがたくさんいます。 彼らと一緒に、「PANDA RECORD」という日本の音楽レーベルから世界に向けて音楽を伝 えて行きたいと思っています。
今年は主にライブ活動をする予定です。ライブで読者のみなさまとお会いできる事を楽し みにしています。

 

PANDA RECORD
http://panda-record.com
日中の文化交流を進める音楽レーベル。中国人アーティストの作品を、日本から世界に発信しています。程璧(チェン・ビー)の公式デビューアルバム「詩遇上歌(Poetry Meets Song)」や自主制作アルバムの「晴日共剪窓」は、「PANDA RECORD」のWebサイト及びiTunesStoreやamazonから購入できます。